2015年に「宇宙基本計画」の策定で、2023年を目標に準天頂衛星を7機体制として運用する事が決定、此の体制になると瞬時に1~2cm誤差で地物情報(座標等)取得が可能になるものです。現在の一号機を2010年、二・三・四号機は2017年度中に打上、いよいよ2018年には4機体制で運用を開始する計画となっています。
現在の三機体制でも日本宇宙空間を一機8時間のカバーが可能で、24時間必ず一機の衛星が天頂付近に留まる事になる。この状態で測地的には20㎝前後の位置誤差で座標取得が可能になり、衛星を利用した通信体制は万全になります。
従来方式のGPS機器では高精度の地物情報取得には測地技術が障壁になり、他業種の参入の抑止力的壁となっている。
位置情報取得に関しては昨今市場に投入される新機材には既に、一体化し提供されている機材も有り、測量理論とIT技術があれば測量技術者で無くても地図作成が可能になり、測量成果の利用範囲は拡大する事は想像できる。
地物位置精度の必要な地図と観光案内図又はカーナビの様な相対関係を判別できれば地物位置精度を求めない地図などの様に利用者の目的によって異業種の参入も可能になり、地図の利用は今後爆発的に拡大する。
次のステージを想像する
昨今建設業界は機械化施工の対応により、IT技術を活用した新機材が続々市場に投入されている。
我々、測量業界もレーザスキャナー機材、ドローンにレーザスキャナーを搭載した機材、更に準天頂衛星の運用開始により、これら新機材を利用する技術は全ての産業に革命的な影響と効果をもたらす事になる。
ドローンは報道などの空撮で実用化されている業界もあるが、あらゆる産業界は実用化に向け産学官一体になり実証実験が盛んに展開されている。関係省庁に於いては、既に等新機材の運用に対し規定(案)が公表されています。